米TransTech Conferenceの共同主催者Jeffery A. Martin博士によると、頸部の迷走神経の叢に超音波を照射するだけで瞑想状態に簡単に入れることが分かった。
同博士は、仏教で言うところの「悟り」(心理学用語ではPNSE、継続的非言語体験)の状態に、テクノロジーを使って入れる手法を研究しており、脳の尾状核頭と呼ばれる部分などに超音波を照射することで深い瞑想状態に入れることは分かっていた。ただ脳に照射するには安全性の問題があり、専門家が立ち会う必要がある。
しかし首に超音波を照射するデバイスは肩こり用の製品が既に市販されており、今回、首へのピンポイントの刺激でも脳と同様の結果が得られることで、消費者向けの製品化のめどがついた、としている。
瞑想実践者に試してもらったところ首へ超音波を10分間照射するだけで、瞑想合宿で5日間連続して瞑想したあとのような意識状態になれたという。
また脳への二日おきの超音波照射を数週間試した米国の著名瞑想指導者Shinzen Young師によると、過去50年間で最も深い瞑想に入れたという。
Martin博士によると、悟りや瞑想目的での利用はこのデバイスの可能性の「氷山の一角」に過ぎず、てんかんやアルツハイマーの治療など、脳神経にかかわる多くの疾患の治療に役立つ可能性があるとしている。
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