ChatGPT先輩とGoogle先生

AI新聞

 

よくGoogleで検索することを「Google先生に聞く」と表現する人がいるが、その感じで言うと、ChatGPTって新入社員のときに隣に座っていた先輩のようだなって思う。

 

新入社員のときに隣に座っていた先輩って、当然ながら自分よりも会社のことをよく知っていて、どんな質問をしても嫌な顔をせずに答えてくれる。疑問に思ったことの答えがすぐに返ってくるので、非常にありがたい存在だった。

 

ChatGPTの有料版に申し込んで、ブラウザのタブで常にChatGPTを立ち上げている状態で仕事をしているのだが、これが本当に便利。疑問に思ったことの答えがすぐに返ってくる。まさに何でも知っている先輩という感じだ。

 

ところがこのChatGPT先輩、知ったかぶりをする悪い癖がある。平気な顔でしらーとウソをついてくる。例えば僕のことをどれくらい知ってるのかなと思って「湯川鶴章ってだれですか?」って聞いてみた。以前同じ質問をGoogleホームにしたら「日本のITジャーナリストです」とWikipediaに書いてある内容を読んでくれた。ところがChatGPT先輩の答えは次の通り。

 

湯川鶴章(ゆかわ つるあき)は、日本の物理学者で、量子電磁力学の発展に大きく貢献したことで知られています。彼は1907年に生まれ、1981年に亡くなりました。

 

えー!!僕って死んでるの!?

 

ひどすぎ!

 

なのでChatGPT先輩って非常にありがたい存在なんだけど、原稿を書くときは最終的にGoogle先生に聞いてみて確認する必要がある。

 

何か原稿のアイデアが浮かんだときは、まずはChatGPTに壁打ちの相手になってもらい、骨子が固まったら細部の情報をGoogleで検索しながら書き進んでいく。僕の仕事におけるAIとの協業体制は、現時点ではこんな感じになった。この協業体制のおかげで、僕の生産性は爆上がりしたように思う。

 

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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