AIツールのリンク集 ニュースダイジェスト2023-08-01

AI新聞

◎AIツールのリンク集

毎週のように新しいAIツールが次々と登場している。生成形AIの登場で仕事の効率が大幅に向上することが分かったので、世界中の開発者が生成形AIをベースにした新しいツールを競って開発しているためだ。
 
僕自身、英語のインタビュー動画に日本語字幕をつける作業に数時間かかっていたが、音声書き出し機能、翻訳機能、動画字幕機能をすべて搭載したツールを使うことで同じ作業が数分で終わったことがある。同様のツールはこれまでにもあったが今の最新ツールとでは精度が全然違う。以前のツールだと精度が低いので、結局自分で翻訳するほうが早かった。でも最近のツールだと、最終確認は必要なものの、下訳としてはほぼ問題ないレベルになっている。

なのでちょっと時間がかかりそうな作業があると、その作業を肩代わりしてくれるツールがないかをまず探すようになった。その場合に、このSupertoolsのようなリンク集のサイトがあると非常に便利だ。
 
日本企業でもこうしたAIツールを使うところが増えてくる一方で、自分達でこうしたAIツールを開発して収益事業を作ろうという動きも出始めている。そうした場合でも、こうしたツール集を参考にし、世界ではどのようなツールが出てきているのか、現時点での最先端を確認することができると思う。
 
問題点はセキュリティーだ。AIツールのメーカーはどこも、自社製品のセキュリティの高さを主張する。しかし自社の従業員に対しては、他社のAIツールの使用を禁止したり、警鐘を鳴らしているところが多い。AIツールメーカー自身が禁止したり警鐘を鳴らすぐらいなので、セキュリティーには注意すべきなのだろう。

逆に言えば、こうした世界の最先端のツールの機能を研究し、それにセキュリティ強化施策を搭載することで、新しい商品を開発できそうだ。(ソース Supertools 英文)


◎MetaのReelsが急成長


利用者数や広告収入でライバルのTikTokに迫る勢いなのだとか。AIのおすすめ機能が奏功しているもよう。Reelsってショート動画を簡単に作成するプラットフォームで、作成した動画はFacebookやインスタグラムで視聴することができる。

2020年にローンチしたときには、TikTokの真似だとバカにされていた。やはりMetaのAI技術がすごいということなんだろうな。

去年までMetaはメタバースに集中していたたけど、メタバースのブームも終わり、今年はAIに全力集中しているもよう。

インスタグラムは今後もますます伸びそう。一般企業にとって広告媒体として無視できない存在になってきている。今後インスタグラムにはAIチャットボットやAIエージェントが導入されてくるだろうから、Meta対策が重要になってくるんじゃないかなって思う。(ソース ロイター通信



DeepMindが言葉を理解するロボット

Google系列のDeepMindが、画像、言語、行動の機能を統合したAIモデルRT-2(Robotic Transformer 2)を発表した。「ゴミをゴミ箱に捨てて」と命令すると、「ゴミ」や「ゴミ箱」「捨てる」という物体や行動を教えなくても、言語モデルや画像モデルが「ゴミ」や「ゴミ箱」を認識し、「捨てて」くれるらしい。
(ソース Google 公式ブログ 英文)
 


◎大手AI企業がAI生成画像に透かし

OpenAIやGoogleなどの生成AI大手や有力ベンチャーが、AIが生成した画像に透かしを入れることになった。フェイク画像による混乱を招くのを防ぐため。
ただこれに合意したのは大手だけなので、フェイク画像が出回る恐れが完全になくなったわけではない。(ソース ロイター通信 英文)

 

◎WorldCoinにプライバシー関連で欧州当局が懸念

ベーシックインカムに関する不正防止策として瞳をスキャンすることがプライバシーの侵害に該当しないか、疑問の声が上がり始めた。
本人の同意の下、瞳をスキャンされるわけだが、スキャンの代わりに仮想通貨を受け取ることができるようになっていることが、「金銭的インセンティブと引き換えに入手した同意は、本当に本人の同意としてみなすことができるのか」という問題がある。
全人類の瞳のデータを一箇所に集めるということも、中央主権的で特定の個人や組織に権力が集中する可能性もある。
イーサリアムのヴィタリック氏も疑問を投げかけているみたい。(ソース あたらしい経済

 

 

◎「AIが人間の仕事を奪うことはいいこと」という価値観変化

最後はニュースダイジェストというか、個人的に考えていること。

この半年で何千というAIツールが出てきているけど、全部をレビューすることは当然無理。じゃあどういう視点で、これらのツールを見ているかというと、業務プロセスをディスラプトするかどうか。もっと極端に言うと人の仕事を奪うのかどうか、ということを見ている。
AIが人の仕事を奪うということはネガティブなトーンで語られるけど、産業革命のときに機械がブルーカーラーの仕事を奪ったことは、長期的には社会にとってポジティブな話だっと。同じように、AIがホワイトカラーの仕事を奪うのって長期的にはポジティブな話だと思う。なので誤解を恐れずに言うと、人の仕事を奪うようなAIツールが出てきてほしいと思うし、そういうツールじゃないと社会は前に進まないと思う。
仕事を奪われた人間はどう生きればいいのか。将来的にはベーシックインカムの時代になるんだろうけど、それまでの過渡期を生きるためには投資しかないと思う。それも公開株の投資じゃなくて、スタートアップに勤めるか支援することで未上場株を持つということが過渡期の重要な処世術になると思う。若い人たちに勧めたいのは、いい大学からいい会社に入るというキャリアプランじゃなくて、若いうちにスタートアップに関係して資産を形成して、なんとかやっていけるだけの資産ができたあとは、金にならない楽しい仕事をするというキャリアプランだ。
よく考えれば僕自身、もう既に自分の時間の1/3くらいは金にならない楽しい仕事をしている。コロナでしばらく中断してたけど「日本一身体が固いインストラクターによるごきげんヨガ」「石垣島でのヨガと瞑想のリトリート」「スタートアップの経営顧問(無給)」「奥田浩美学会(新しい人類の形を探求する勉強会)」「シリコンバレーツアー」「アフリカツアー」など、生活の糧になるレベルの収入には到底なり得ない「仕事」にかなりの時間を費やしている。でも楽しい。お金になる仕事がなくなっても、人間には楽しい仕事がいっぱい残るんだと思う。
なのでAIが人間の仕事を奪うのって悪いことではなく、人類の次のフェーズに背中を押してくれるポジティブな出来事なのかもしれない。背中を押されないと、人はなかなか自分から変われないから。

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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