AI自体を製品にするな=Sam Altman氏からスタートアップへのアドバイス

AI新聞

Microsoft Build 2024に登壇したOpenAIのSam Altman氏が、スタートアップへのアドバイスを求められ、「AIだけで製品や企業を作るな」と答えています。他の最近のインタビューでも同氏は、「今のAIの水準をベースに製品を作るな。AIは進化し続けるのだから」「AI自体を製品にするな。AIの周辺に製品やサービスを作れ」「AIのぐるぐるモデルを組み込むことを忘れるな」といったようなアドバイスをしきりにするようになっています。AIを搭載したアプリやサービスが無数に登場していますが、同氏は「GPT-5がローラーで(そうしたアプリやサービスを)踏み潰すことになる。スタートアップが憎いからじゃない。われわれには技術を進化させるというミッションがあるからだ」と語っています。目の前に迫ったGPT-5の登場で、多くの起業家が失敗するのを見たくないので、こうしたアドバイスをしきりにするようになったのかもしれません。

下の動画のタイムスタンプは、該当箇所のタイムスタンプです。ただわかりやすさを重視し、かなり意訳しています。正確な発言を引用したい場合は、ぜひ動画でご確認ください。

https://www.youtube.com/live/2bnayWpTpW8

 

(2:42:11)ー今後2、3年でどんなことが起こると思うのか?

単純だけど実は意味深なことは、モデルがどんどん賢くなっていくこと。基礎的な能力も向上しているし、新しい能力も身につけてきている。反応速度は向上する一方で、コストも低下していっている。

 

新しい事業を始めるのに最適の時期だと思う。事業チャンスという意味ではインターネット以来かもしれないし、それ以上かも知れない。本当のプラットフォームシフトのときだ。今後2、3年で、いろいろなことが起こるだろう。

モバイル時代の初期、2008年ごろに自分たちをモバイルの会社だと定義する人が多かった。でも数年後には、だれもモバイルの会社を名乗らなくなった。モバイルに対応するのが当たり前になったからだ。

 

AI時代も同様。AIは素晴らしい技術だが、AIだけですばらしい製品や企業を作れるわけではない。今まで通りのビジネスのやり方に加えて、どのように長期的価値を創造し続けることができるのかを考えなければならないし、そのためにハードワークが必要になる。AIゴールドラッシュの興奮の中で、このことを忘れがちだと思うのです。

 

 

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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