ホンダが「好奇心を持つAI」 米大と共同研究開始

AI新聞

ホンダの米シリコンバレーの研究所Honda Research Institute USAは、米国の大学と共同で、人間のような好奇心を持つAIの研究開発を始めたと発表した

今のAIは人間が決めた目的に向かって学習するだけだが、人間の好奇心のメカニズムを解明しAIに実装することで、学習することや知識を獲得することに関心を持つ、まったく新しいタイプのAIの開発を目指す。

3年間の共同研究プロジェクトで、同プロジェクトに参加するのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピューターサイエンス&人工知能研究所(CSAIL)、ペンシルベニア大学の応用科学工学部、ワシントン大学のポール・アレン・コンピューター科学エンジニアリング学部の3校。

MITは、ロボットにつけられたセンサーの今の認知と、アクション後の認知、アクションの影響、などの相関関係に関する理論の構築を担当。

ペンシルベニア大学は、生物の仕組みを参考にしながら、周辺環境やアクションに対する認知の仕組みをより効率的なものにしていくという。

ワシントン大学は、子供が学習する過程を参考にして、好奇心の数理モデルを構築していく計画。

この研究プロジェクトで、好奇心のメカニズムが解明されれば、人間のニーズを理解するAIやロボットの開発にもつながるし、人間の学習プロセスの最適化にもつながるかもしれない。果たしてどの程度、好奇心のメカニズムが解明されるんだろうか。

 

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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