
2030年にはAIの研究、応用で世界一になると宣言している中国だが、最近は米国への対抗姿勢を幾分軟化させているようだ。
MIT Technology Reviewによると、9月中人に上海で開催されたカンファレンスで、中国の高官のLiu He氏は「AI時代は新しい時代である。国際、学際の両面での協力が必要だ」「地球村のメンバーとして、すべての国が、互いを排除することなく、互いにサポートすることで初めて、この新しい技術の諸刃の剣の問題に取り組むことができる」と語ったという。
また米国のAI関連の非営利団体The Partnership on AIにこのほど、中国のバイドゥが参加することが明らかになった。
なぜ中国の対抗意識が薄れてきたのだろうか。米中の貿易摩擦が激化する中、中国はこれ以上、米国を刺激したくないんだろうな。
それに研究者レベルでは、国別の対抗意識はそれほどないのかもしれない。
それと、中国のレベルが本当に米国に肉薄してきて、自分たちを鼓舞する必要も、相手を挑発する必要もなくなってきたのかもしれない。
AI、ITの領域では、中国、米国の二強時代になることは間違いないし、AIの多くの領域で中国がAIをリードするようになることも、ほぼ確実なんだと思う。

湯川鶴章
AI新聞編集長
AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。