ネット事業者って比較的簡単にリアルビジネスで成功できるんじゃないだろうか

AI新聞

「5億円稼いだら辞めると決めていた」カカクコムを創業し、28歳でリタイアした男の今という記事を読んで。

これまでいろいろなネットビジネスを取材してきたからか、ネット以外のビジネスを見て、その時代遅れぶりに驚くことがある。飲食店の中には、いまだにホームページさえ持たないところがあったりする。もちろん「味で勝負」していることは分かるし、それは大事なことなんだけど、ネットを使ってうまくマーケティングすれば、その自慢の味をもっと多くの客に紹介できるのになって思う。

なのでネットビジネスの経験者がリアルビジネスに乗り出せば、業界に新風を吹き込んでそれなりに成功するんじゃないかって常々思っていた。なのでこの記事を読んで、やっぱりねって感じ。

カカクコムの創業者の槙野光昭さんは、しばらくリタイアしていたそうだが、最近は美容室ビジネスに乗り出して成功しているのだとか。

槙野さんによると、「業務委託の美容師も過当競争になってくると、最後はサロンもカッコよさとかブランディングの勝負になる」という。そこでインスタグラムを使って、人気を集める戦略に出たのだそうだ。「毎日ユーザーの反応を彼ら(美容師)にフィードバックしてPDCAを回してたら、ともにすごいフォロワーが増えていったんですよね。他のサロンってIT化がすごい遅れていて、近代的な経営がほとんどできてないんですよ。僕は異業種から来て、普通にやってただけなんですけど」。

そして次にヘア系のショート動画の製作に乗り出した。美容室で動画を撮れば、スタイリスト、モデル、場所のアレンジが不要なので、他のヘア系動画よりも有利な立場になるという。

最終目標は「床屋談義をお金にする」ということ。「たとえば美容師って、カラーしたりすると2〜3時間接客しますよね? そうするとお客さんの趣味だとか、いろんなことがわかるじゃないですか。新しい髪型に合った洋服をオススメしたり、車がほしいと言っているお客さんがいたら地域のディーラーにつなぐとか」。

確かにネットビジネスとしては、妥当な考え方。でも美容業界にとっては思いもつかないビジネスプランなんだと思う。

これからは、槙野さんのようなネットビジネス経験者で、リアルビジネスを変えていこうという人が、あちらこちらの業界に登場するのではないかと思う。

 

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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