米有力誌Forbesは、カナダのBrain Mining Labが、スマートフォンなどのタッチスクリーンを操作する指の動きでユーザーの感情を認識するAIを開発中だと報じている。
最近のスマートフォンなどのタッチスクリーンは、フォースセンシティブ機能が搭載されているものが多く、指先の振幅や、力の大きさ、動きの速さ、なめらかさといった詳細なデータを入力データとして収集することが可能。一方で怒り、感心、欲求、恐れ、憎しみ、笑い、悲しみ、無感情、愛情などの感情をユーザーに申告してもらい、それを出力データとして、入力データとの関係をAIに解析させたもよう。
人間も指の動きを観察することで、ある程度、感情は認識できるだろうが、「AIは感情を認識する能力は人間と同等」であることが分かったという。また「より長く学習させれば、認識能力は人間を上回るだろう」(同LabのAlicia Heraz氏)としている。
実験では117人のボランティアに何十万回もタッチスクリーンを指で操作させたものを動画に撮り、人間に感情を認識させたところ、正答率は84%だった。一方でAIの正答率は91%だった。
個人的には、データ数があまりに小さいので、AIが指の動きで感情を認識できるようになったとは言い難いと思う。でも入力データと出力データが十分に集まれば、AIが人間以上に指先の動きで感情を認識できるようになることは可能だと思う。
そうなればこの技術が、マーケティングや広告配信に利用されるようになるんだろうな。