米ニュースメディアThe Information誌によると、米Amazonは広告ベースの映像配信サービスを米国視聴者向けに開発中という。AmazonのFireTVやFireStickを接続したテレビで視聴できるサービスで、映画やテレビ番組をCMなしに視聴できるAmazonプライムビデオとは異なり、年会費なしでテレビ番組を無料で視聴できるようになるという。コンテンツは、放送済みのテレビ番組を製作会社から購入すべく、製作会社と交渉を続けているもよう。
同誌によると、Amazonの狙いは700億ドル規模の米テレビ広告市場。Amazonは、自社のECサイトなどで広告配信を手掛けているが、今年4−6月期の「広告・その他」の売り上げが、前年同月比132%増の22億ドルに急成長しているという。
Amazonは、ユーザーの購買履歴をベースに、ユーザー一人一人に合ったテレビCMを配信することが技術的には可能。FireTVなどのユーザーは米国内だけで4800万人いることから、新しい広告媒体として広告主がAmazonに流れる可能性がある。
広告がない代わりに有料のプライムビデオと、無料だが広告が配信される新サービス。この2つで、映像エンタテインメントの業界の勢力図を塗り替えるつもりのようだ。