精神状態まで疑われたイーロン・マスクの「限界」という記事を読んでの感想。
自動走行車に関して、これまで2つの意見を耳にしてきた。
1つは、「自動走行車はパソコンのようなもの。大事なのはソフトで、ハードは市販のものを組み立てるだけで簡単にできる」という意見。
2つ目は、「ハードの開発は、そんなに簡単にはできない」という意見。
1番目の意見は、シリコンバレーの起業家たちの間でよく耳にしたし、2番目は日本の自動車産業の関係者の間で言われていたことだ。
どちらの意見も多分にポジショントークのところがあるので、僕自身、個人的に判断がつかなかった。
しかし最近のイーロン・マスク氏への風当たりの強さを見ていると、ハードの開発って、そこまで簡単ではないのかもしれないって思う。つまり2番目の意見の方が正しいのではないかということだ。
新しいセンサーの登場で、自動走行車のAIは再学習を迫られる=LuminarのAustin Russell氏という記事にも書いたように、シリコンバレーでの主流派意見である「ソフトウエアがすべて」という考え方に対しても、懐疑的な見解の方が勢いを増してきているようにも思う。
中国の台頭はもちろんのこと、ブロックチェーン周辺の議論を見ていても、シリコンバレーが体現している物の考え方とは、異なる考え方が力を増してきている。
シリコンバレー一強の時代が終わりつつあるのかもしれない。