Facebookは公式ブログで、Google、Microsoft、Twitterとデータ移動のプロジェクトを始めると発表した。いよいよこの流れになってきたかという感じはあるが、ただAmazonが入っていないのが気になるところだ。
5月25日に施行されたEUのGDPR(一般データ保護規制)は罰金が巨額になる可能性があるので、欧米企業は戦々恐々。GDPRの骨子の1つが、ユーザーが自分のデータを有効活用できるようにするというものなので、今回のデータ移動の動きもGDPRを意識したものだと思われる。
データを移動させることができると何がいいのか。
1つのSNSが気に入らなければ、同じようなSNSに写真や投稿など過去のデータを移動させることが可能になる。今後もしMixiやLineがこのプロジェクトに参加すれば、Mixiの過去のデータをFacebookに移行させたり、Twitterの過去データをLineに移行させるのが可能になるわけだ。
もっとメリットが大きいのは買い物のデータ。もしAmazonや楽天がこのプロジェクトに参加すれば、楽天での購買データをAmazonに移動させ、楽天の購買履歴をベースにAmazonに商品を勧めてもらう、というようなことが可能になる。
ユーザーのデータはユーザー自身のもの、という考え方が広がりつつあるのだと思う。
この考え方が広がれば、ユーザーに代わってデータを運用する情報銀行のようなビジネスも今後ひろがるかもしれない。
要注目領域。
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