
音楽ストリーミングサービスの世界最大手Spotifyが、米国内の有料会員数ではこのほどApple Musicに追い抜かれたという(記事Gizmodo)。
Spotifyのアメリカでのサービス開始は2011年。Apple Musicのサービスローンチはその4年後だったが、じわじわと追い上げて、ついにアメリカ国内では首位の座をSpotifyから奪い取ったようだ。
やはり、その時代の覇者、プラットフォーマーは強い、ということなんだと思う。
iPhoneやiPadなどのデバイスから、Apple Musicへの導線が引きやすいので、サービス内容にそれほど違いがないのなら、ユーザーはやがてプラットフォーマーに流れてしまうからだ。
僕自身も、所有するデバイスのほとんどがApple製品なので、どうしてもAppleのサービスを使ってしまうところがある。EvernoteやDropboxなどのサービスはいつのまにか使わなくなり、最近ではiCloudを使うことが増えてきている。
最初は、スタートアップのほうがスピード感があって、プラットフォーマーよりも新しい市場を開拓するのが得意。だが、その市場が十分に大きいものであるならば、いずれプラットフォーマーが参入してくる。最初は斬新な追加機能でプラットフォーマーに差をつけていても、いずれ必要な機能は出尽くしてしまい、プラットフォーマーに追いつかれてしまう。そういうものなのだと思う。
ではプラットフォーマー以外の企業はどう戦えばいいんだろう。Amazon、Google、Apple、Facebookなどのプラットフォーマーに、どう対抗すればいいのだろうか。
方法は2つあると思う。
1つは、プラットフォーマーが参入してきそうにない市場を狙うこと。市場規模が小さすぎたり、その国、地域、文化に特化しすぎた市場には、プラットフォーマーは参入してこない。
もう1つは、パラダイムシフトのときを狙う、という方法。
今、パラダイムはAIxクラウドから、AIxブロックチェーンに移行しようとしている。(関連記事: Googleの時代は終わる。ブロックチェーンxAIが次のパラダイム)
今こそがチャンスのときだと思う。

湯川鶴章
AI新聞編集長
AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。