特化型AIをブロックチェーンでつないで汎用型AIを作る=SingularityNet

AI新聞

画像認識AI、自然言語解析AI、音声認識AI、翻訳AI、文書生成AI・・・。特化型AIはものすごい勢いで進化を続けているし、中には特定のタスクで人間の能力を超えるAIも登場し始めた。

香港在住のAI技術者Ben Goertzel氏率いるSingularityNetは、こうした特化型AIを結びつけることで汎用型AIを構築できるプラットフォームの開発を続けている。

プラットフォームはいくつかの技術で構成されるが、ベースになるのはブロックチェーン技術だ。

SinularityNetでは、DApp(非中央集権型アプリ)に必要なAI技術の提供を受けることのできるマーケットプレイスの開発を急いでいる。マーケットプレイスには特化型AIの開発者が開発した特化型AIが展示され、DAppの開発者が必要なAIの機能を購入できるようになる。

とはいっても人間がAI機能の売買をするのではなく、ブロックチェーンのスマートコントラクトと呼ばれる仕様書兼契約書の内容によって、DAppと各種AIが自動的に結びつく形となる。

またブロックチェーンのトークン機能によって、機能を提供したAIに対してDAppから仮想通貨が支払われるという。

特化型AIを組み合わせることによって汎用型AIを作ろうという動きは世界中あちらこちらで進んでいるが、マーケットプレイスを作り仮想通貨というインセンティブを提示することで、開発を加速させようというのがSingularityNetのやり方だ。

新しい特化型AIが次々と開発され、SingularityNetのマーケットプレイスを通じて自由自在に結びつき、これまでにないような機能やサービスを実現する仕組み。汎用型AIって、確かにこういう形で実現するかもしれない。

汎用型AIの登場ってまだまだ先だと思っていたけど、こういう仕組みがあれば、意外と早く実現するかもしれない。時代の変化はますます早くなりそうな感じだ。

SingularityNetはこれまでに何度かニュースになったことがある。

昨年末に同社がICOしたところ、1分間で40億円を調達。大きな話題を呼んだ。

人間型ロボットSophiaを開発したことでも有名だ。

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湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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