米Nano Visionは、医療に関する分子レベルのデータを収集し共有するマーケットプレースを開設し、AIを使って治療法が自動的に開発されるような仕組みを作ろうとしている米国のベンチャー企業だ。
CEOは、Steve Papermaster氏。米ブッシュ政権のアドバイザーを務めたこともある人物だ。既にソフトバンクとその傘下の半導体メーカーArmの協力を取り付けているようで、聴診器や顕微鏡、カテーテルなどの医療機器に取り付ける半導体チップの開発を進めているという。
これらの半導体チップは体内の病原体などの分子をAIを使って認識し、ブロックチェーンを使ってそれらのデータを正確さを保証、マーケットプレース上で共有する。研究者や医療従事者やアプリ開発者は、そうしたデータを自由に使うことで、新たな治療法や対処法を作り出すことができるという。
インフルエンザなどだと、どの地域で感染が広がっているのかを、ほぼリアルタイムで把握できるようになるだろうし、癌などの疾患にも、個々人に合った対処法をレコメンドできるようになるかもしれない。
話が壮大過ぎて本当にそんなことが可能なのかどうか、よく分からない。でも米政府内に人脈もありそうだし、ソフトバンクも後押ししているみたいなので、できるのかも。うーん。どうだろう。
「自動走行は、自動車業界における史上最大の変化。業界を根本的に変えるこの変化も、数年前には不可能だと思われていた。冗談だと思われていた。同様の変化を、医療の領域にも起こしたいんです」とPapermaster氏は語っている。「大事なのはデータ。データを収集し解析できるようになったことで、自動走行が現実になった。医療の領域も、データの収集、解析を可能にすれば、抜本的な変化が可能になる」。
確かに大きな絵を描くことが大事なフェーズなのかもしれないなあ。要注目。