
サンフランシスコとシリコンバレーの間で社員を運ぶAppleの通勤バスの窓ガラスが、銃弾によって割られた。Googleの通勤バスも襲われたという。
まあ銃撃されたわけだけど、銃撃されたと書くと日本人にはびっくりするような話なんで、あえてガラスが割られたと書いた。使用された銃器は、ペレットガンという弾が出るモデルガンのようなもの。当たりどころが悪ければもちろん重症になるんだけど、普通は人を殺害する意図がある場合は、ペレットガンのような軽い銃器は使わない。
シリコンバレーでは、貧富の差が拡大する一方。高所得のハイテク企業の従業員のおかげで家賃や物価が高騰していると、ハイテク企業従業員以外の人たちが怒っている。以前からとうせんぼしたり、いざこざが続いているが、ついに窓ガラスが割られる事態になった。
確かにシリコンバレーって今、ものすごく物価が高いもんなあ。ハイテク産業の恩恵を直接受けていない人からすると、いい加減にしてほしいだろうな。
シンギュラリティになれば、すべての労働をAIとロボットが代替してくれるので、ユートピアになる。でもシンギュラリティに到達するまでは、いったん貧富の差が拡大し、ユートビアとは真逆のディストピアになるという予測がある。
その予測通りのことがシリコンバレーでは起こり始めたということなんだろうな。

湯川鶴章
AI新聞編集長
AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。