「緊急事態宣言で外出自粛するのではなく、死亡率の低い若者は外へ出て経済を回すべきだ」という議論がある。僕の友人たちのネット上での意見には、こういう主張が多い。一方でテレビを見ていると「まずは徹底的に外出を自粛して、感染を抑え込もう」という意見が多い。
意見がここまで対立すると、恐らくどちらか一方の主張だけが採用されることはなく、どちらにとっても中途半端な対処方法が落としどころになる。そしてどちらにとっても不幸な結果に終わってしまう。
なので、この究極の選択はいったん置いておいて、外出自粛しながら経済を回すことに、もっと注力できないないものだろうか。
外出自粛で最も打撃を受けるのは、外食産業と観光業だと言われる。でも日本の産業って、この2つだけで成り立っているわけではないはず。この2つ以外の産業をデジタル化し活性化させることで、この2つの産業の縮小規模以上に、他の産業の規模を拡大させる。そうすることで、この2つの産業の従事者に対する金銭的支援や、再教育支援も実施できるようになる。金銭的支援の借金を、未来の世代に肩代わりさせなくて済む。
とりあえずデジタル技術を取り入れたヘルスケアや、オンライン社会人教育などは、今後ニーズの高まりが期待できる領域。社会全体の体力が低下する前に、まだ余力のある企業や人が、新しい領域に挑戦して、どんどん経済を回していくべきなんだと思う。