最新AI研究動向、ビジネス応用予測【2020年10月】

AI新聞

AI新聞という名称にもかかわらず、AIのことをまったく取り上げていないという指摘をよくいただきます。「もはやAIは社会、経済、生活のあらゆる場面に溶け込んでいるので、AI新聞ではあらゆる事象を取り上げているんです」とお答えするようにしているのですが、もちろんそれは詭弁です(笑)。

 

でもたまにはしっかりとAIの最新動向をお伝えしないといけないなって思って、動画にまとめました。

 

AIの中身がブラックボックスで予測結果をどの程度信じていいのかわからない。そんな批判が高まっているので、AIがなぜそのような判断を下したのかを明らかにするXAIと呼ばれる技術の研究が進んでいます。いろいろと実用化が進んでいるようですし、説明責任を果たすためにXAIを導入しなければならないという風潮になっていくのだと思います。

 

AIのモデルに関してはCNNやRNNから、Attention機構が注目されるようになってきました。Attention機構を利用したGPT-3などの技術は、エンジニアに衝撃を与えていますし、来年辺りから実用化され、驚くようなサービスが登場するものと思われます。

 

AIの学習方法に関しては、教師あり学習から自己教師あり学習に注目が集まるようになっています。自ら正解データを作ることができる学習方法で、ある意味、教師なし学習とも言えます。大量の正解データが必要だった時代が終ろうとしているのかもしれません。

 

今は、ディープラーニングが主流ですが、ディープラーニングを超える設計思想の研究も進んでいます。恐らくディープラーニングと記号推論が融合するのではないかと思います。そうなれば研究者もデバイスメーカーは振り出しに戻り、新たなスタートラインに立つことになります。

 

どうやらAIはまだまだ進化しそうです。

 

 

 

 

 

 

 

湯川鶴章

AI新聞編集長

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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