フェイスブックやインスタグラムを運営する米Meta社(マーク・ザッカーバーグCEO)はこのほど、インスタ上でNFTの作成・販売が可能になるとツイッター上で発表した。囲い込みのための独自開発の技術ではなく、Web3で使われているオープンな技術を採用するという。
Meta社の公式アカウントは11月4日付で「まもなくインスタグラム上でNFTの作成、販売が可能になります。まずはPolygon上で。SolanaやPhantomのウォレットも接続できます。Openseaのコレクションの情報も見ることができるようになります」とツイートした。
同社は今年8月から、インスタ上でNFTを投稿、販売できるようにしているが、今回はNFT作成から販売までをインスタ上でできるツールを開発したという。収益率もクリエイターが独自に決めることができ、収益はクリエイターの銀行口座に振り込まれるという。またガス代と呼ばれる利用料は、クリエイター、コレクター共に支払わなくていいとしている。
同社はこれまでクローズドなブロックチェーンを独自開発してきたが、今回開発したツールはPolygonというオープンなブロックチェーンやオープンなウォレットなどを利用することになる。収益もいずれ法定通貨ではなく暗号通貨でクリエイターのウォレットに直接送金されるようになるとみられている。
ここまでオープンなWeb3技術を採用すれば、インスタはもはやWeb3ツールと呼べる状態。ただWeb3業界関係者の間では今回の動きに対する評価は低く、「NFTコミュニティやWeb3起業家は、Web2プラットホームを絶対に受け入れない」というような内容のツイートが散見された。
ただ10億人以上のユーザーが月に一度はインスタを利用すると言われている。日本でも若者を中心に最も人気のあるSNSの1つだ。インスタのユーザーがNFTを購入するためにウォレットを開設するようになれば、Web3のますアダプションが一気に進む可能性がありそうだ。